いま訪れているのは、恵比寿駅からほど近い1軒のパティスリー。レトロモダンな雰囲気の店内で輝く、色とりどりのケーキや焼き菓子を前にため息をついた。
何を買って帰るか決められずに、もうずいぶん長いこと悩んでいるのだ。
けれど、今しがたのため息は「早く決めなくちゃ」という類いのものではない。たくさんの誘惑の中から選ぶという、その贅沢な瞬間からこぼれた幸せのため息だった。
このお店は、『パティスリー レザネフォール』。温故知新・レトロモダンをコンセプトに、どこか懐かしくてまた食べたくなる、そんなフランス菓子が人気の洋菓子店。
中でも「伝統と革新」というテーマを色濃く感じられるのが、お店の看板商品である「スフレ・オ・ショコラ」だ。
19世紀に出版されたフランスのレシピを現代風にアレンジしたもので、絹のようなメレンゲとフランス産チョコレートをあわせて焼き上げたスフレ・オ・ショコラは、なめらかで濃厚なチョコレートのうまみと、絶妙なくちどけの軽さを実現している。
小麦粉を使用せず低温でじっくりと焼き上げることで生まれる、ふわふわしっとりな食感は冷やしても損なわれることがなく、また電子レンジなどであたためても美味しく食べられるのが魅力。
コーヒーはもちろん、ワインとの相性も抜群で、大人のスイーツとして恵比寿で絶大な人気を誇っているというのも頷ける逸品だ。


バレンタインのギフトもいくつか買おうとディスプレイを真剣に見つめる。クッキーやフィナンシェといった焼き菓子からチョコレートまで品揃えは幅広く、シェフのアイデアによって新しいスイーツが並ぶこともあり、いつも新しい発見があるのも素敵だ。
また、パッケージがとてもかわいらしいことも、このお店を気に入っている理由のひとつ。本の形を象った「ブック」や、缶に描かれた繊細な模様が美しい「アラベスク」など、ずっと飾っておきたくなるようなデザインは、どんな相手にも喜ばれる秘密兵器だ。
悩みに悩んだ挙句、友達にバレンタインシーズン限定のチョコレートの詰め合わせと、自分用にスフレ・オ・ショコラ、そして本が好き父にブックを買って帰ることにした。もちろん、「次に来るときはあれとあれを買おう」と目星をつけるのも忘れない。
どこかほっとする懐かしい美味しさだからこそ、気がつけばまた食べたくなり何度も足を運んでしまう。このレザネフォールはそんな存在なのだ。


Editor | ホシノミヅキ Photographer | 有本真大
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